ようやく完成!

数年前、スイカどろぼうという和菓子を作り僕的には夏の代表作が出来たと思った。年々売り上げも伸び、昨年に引き続き今年も百貨店販売で全国展開が決まっている。しかし、何かが足りないとずっと思っていた。
うちは同業者のお店に比べて比較的派手で、一風変わった菓子が多い。
でもこの季節スイカだけが群を抜いて派手なデザインでパッケージも派手なので売り場で浮いている気がしてならなかった。仲間が欲しい・・・
水羊羹や夏ゼリーも種類が多いから華やかで存在感がある。それが一つだとなぜかバランスが悪い。
初めはメロンを考えていた。しかし、メロンの柄を表現する方法がどうしても思いつかなかった。
そんな時、弟がただのマンゴーの饅頭なら簡単に出来るけど、もう一つ面白く無いから 切った時あの格子柄が表現できればな〜   と提案。この方法をイメージするのには時間はあまりかからなかった。しかしそれを現実に作るのは容易ではなく半年以上かかってしまった😓 
ただのマンゴーあんでは切って開いてもマンゴーのように花開かない。どうしたら良いのか??開いた時に、生地が割れたり破れてもいけない。柔軟性のある生地は何が適しているのか?
どうやってパフォーマンス性を出していけば良いのか?酸による物性の変性をどうクリアすれば良いのか?
マンゴー独特の味や香り色をどうやって近づければ良いのか?
課題は山盛りだった。ひとつづつクリアしていき、なんとか形となった。
『マンゴーピエロ』
名前もまた頭を悩ませた。
僕は商品を考える時、まず売り方を考え、名前を考えキャラクターをイメージする。その後ようやく菓子を組み立てていく、今回も同様に売り方を考えた後、名前を考えたのだが、いくつかの候補があった中、子供の頃見たある映画からピエロというイメージが浮かび、マンゴーとピエロの言葉の組み合わせになぜかピンとくるものがあり、即決で絵を描いていた。そこからは早かったね。この一年でちゃんと育てていこうと思います。
『マンゴーピエロ』

名古屋【愛知】和菓子の小ざくらや一清

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